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もし、同じようにこの障害と闘おうとしている人がいるなら、少しでもヒントになればと思い
記事に残しておくことにしまする。
まず準備する物は・・・
物より、「決意」と「時間」と「人手」じゃ!
どんな場合であろうと、3時間おき にミルクを与える強い意志が必要。
これを3ヶ月続けるには、助っ人も必要だ。 一人じゃ無理。
そして物は・・・
●ハカリ・・・体重測定
●メモ帳・・・与えたミルクの量と、体重を記入
●ミルク・・・栄養の高いもの
●シリンダー(注射器)・・・病院で多めにもらう
●カテーテル・・・病院でもらう
●脱脂綿と綿棒・・・口の中を掃除
俺はミルクの温度を簡単に測る為に、こんなものを購入~
スイッチ一つで温度を測定! センサー式の温度計。
<与え方>
体の真ん中あたりが胃袋です。
成長に合わせてカテーテルをどこまで入れたらいいか、マジックで印をつけておきます。
温かいミルクをシリンダーに入れ、胃袋に空気が入らないよう、装着したカテーテルの中にも
ミルクを入れておきましょー。
そしてカテーテルを口から挿入します。
この時、カテーテルに少しだけミルクで味付けをしてやると、子犬も飲み込もうとするので
結構楽に挿入できます。
そして胃袋へミルク投入です。
実際はこの時は直接胃袋へ入れてるので、味はわかっていないハズ(^_^;)
逆流しやすいので、必ず頭を上にして、ゆっくり、ゆ~っくり時間をかけて入れてやります。
ミルク投与後、脱脂綿と綿棒で口の中を綺麗にしてやり、しばらく頭を上にしたままの状態で
抱いて安静にしてやりましょー。
もし逆流し、鼻からミルクが出てきたら・・・
すぐに拭いてやって下さい! それが肺に入ったら一大事!!
鼻がブズブズ鳴っていたり苦しそうだったら、
人間の口で子犬の鼻を吸ってやって下さい。
※ 吸う場合は 子犬の口を開けて おかないと、さらなる逆流の危険もあるので注意
さらに脱脂綿と綿棒で口の中を掃除してやります。
俺はミルク投与量と体重を毎回メモしておきました。
体重の変化を観察し、ミルクの量を増やしていかないと栄養失調で弱ってくるからのぅ。
これは俺の失敗談ですが・・・
豆餅丸の下痢が続き、大慌てした事がありました。 (子犬とってとても危険な症状です)
そしてあらゆる原因を考えた末、ミルクの作り方が間違っていたことに気づきました。
ミルクは濃すぎると脂質などが多すぎて体に負担をかけてしまうようです。
粉と水は平均量で作りましょ~(^_^;)
ミルクを与えて落ち着いたら、あとは寝かせてやります。
うちの場合、後は御餅さんにお任せです。
頼んだぞ、オモチ!!
3時間おきのミルクなので、もちろん夜も途中で起きてやりました。
(ミルク投与時間 : 0時、3時、6時、9時、12時、15時、18時、21時)
夜中にミルクが逆流して鼻がブズブズ鳴ったりすると、飛び起きて処置してやったりも・・・
一日の睡眠時間が2、3時間の日が続いたこともあります。
ホンマによくやったよ俺様。ウンウン
10日間くらいすると、目が開いてきますた。
悩殺ッ!! クラクラ・・・ かわいすぎる・・・
(ん~まだつづく兆し)
獣医から帝王切開が無事終わった連絡をもらい、安心したのも束の間・・・
先生の話にはまだ続きがありました。
「元気な子が産まれました。元気なんだけど・・・」
言葉を詰まらせる先生・・・、察するにはそれだけでもう十分でした。
不安なまま病院へ行き、御餅の子供と初めての対面となりました。
先生が連れてきたその小さな生物は・・・
ドかわいい~~~ッ!!
念願のパイドじゃ~ッ!!
しかし、現実を受け止めなければなりません・・・
産まれた子供は口蓋裂
口蓋裂・・・口腔と鼻腔がつながっている症状(蓋の形成不全)
この障害は、吸う事ができない為、お乳が飲めずに生後まもなく衰弱死してしまうのと、
人工授乳しても気管に異物が入りやすく、肺炎で死に至るケースが多いらしいです。
そして比較的多い障害。
「今回は1匹中の1匹に出てしまった・・・運が悪かったと言う他はありません。
それも相当ヒドイ症状なので、残念だけど・・・」
と先生も表情を曇らせる。
誕生と同時に、死の宣告を受けたのでした・・・
そして2匹を家に連れて帰りました。
口蓋裂をネットで調べると、数少ない記事の中で、人工飼育で育て上げ、
手術をしてその後は元気に過ごしている子がいることを知りました。
また反対に、批判的な声も多いことを知りました。
少しでも苦しみから解放してあげる為に、自然淘汰した方がいいとか、
簡単に交配させる飼い主が悪いとか・・・
ショックな言葉でしたが、それはそれなりに考えさせられました。
獣医もあきらめた子・・・はたして俺に育てられるのか?
全く無知な俺では、この子を苦しめるだけで終わってしまうかも・・・
でも家族の一員をこのまま放っておく事なんて、絶対できないし・・・
と、頭が混乱していたそんな俺の傍らで、その子と御餅が力をくれました。
飲めないのにお乳を探して一生懸命飲もうと努力している・・・・
力の限りに、何度も何度も・・・
御餅も母性に目覚め、とても大切に愛おしそうに抱いてやっています。
そして決意しますた。
そうだ、この生命の強さを信じよう・・・と。
この子が出来ない事を、俺がサポートしてやろう。
この子が諦めない限り、俺も絶対に諦めない。
「御餅と俺がサポートしてやるから、しっかり頑張るのじゃよ!」
その後は、とにかく手術ができる大きさに育てなければ・・・と、壮絶な日々を送りました。
それがどれ程大変な事だったかは、また改めて記事にしまする。
そして奇跡は起こりました。
その子は本当にとてもとても頑張ってくれました!
奇跡の子、豆餅丸 ですッ!!